乳がん治療ノート

乳房部分切除術の説明・同意書

きちんと読んで理解ためにも、ついでに文章を打ち込んでしまおう、てことで。

説明と同意についての原則

診察行為には、身体に一定の侵襲を加える場合が少なからずあり、それにより疼痛を伴う場合があること、また、医療の不確実性、つまり身体や生命の複雑さや個々の多様性等のために、診療行為を行うことによって、過失がなくても重篤な合併症を起こすことがあります(通常は、診療行為による利益が侵襲による不利益を上回ります)。

主な合併症については説明いたしますが、起こり得る全ての可能性を事前に言い尽くすことは、残念ながら極めて困難です。なお、医療者側に過失があり、その過失により身体に障害が生じた場合には病院側に賠償責任があります。しかし、過失がない場合には、合併症発生に対する賠償責任はないことをご了承下さい。もちろん過失の有無に関わらず、合併症が生じた場合には最善を尽くします。

こうした背景をご理解の上、下記の同意書にご署名下さい。疑問がある場合には、どうぞご遠慮なく主治医、担当医に納得できるまでご質問ください。

説明・同意書

このたび、以下の手術・治療・検査・処置などを行うに当たり、[自分]様に説明し質問にもお答えいたしました。

手術・治療・検査・処置などの名称:ひだり乳房部分切除術(乳頭乳輪温存)、ひだりセンチネルリンパ節生検(場合により腋窩リンパ節郭清)

【説明内容】

  1. 現在の診断名・病状、推測される原因 左乳房上外側部乳癌
  2. 手術・治療・検査・処置などの内容、期待される効果、予想されるリスク
    手術前日までに必要がある場合は超音波や、場合によりマンモグラフィを併用し、切除する部分を確認し、場合により皮膚に印をつけます。これらのマークを参考に、あらかじめ決定した皮膚切開部位から癌の部分を切除します。
    術前にセンチネルリンパ節生検のために核種(微量な放射線を出す物質、リンパ流にのって腋窩リンパ節へ到達します。)を乳房に注射します(核種を使用しない場合はこの注射は行いません。)腋窩にあるセンチネルリンパ節を探し出して切除し、術中迅速病理診断を行い、リンパ節転移の有無を調べます。転移がない場合、手術終了としますが、転移がある場合、腋窩リンパ節郭清が追加されます。皮下に排液のための管(ドレーン)を留置します。
    手術の成功率はほぼ100%ですが(成功率は予定手術が完遂できる、おおよその可能性です。手術治療による長期成績を表すものではありません。)術後の合併症として、1%程度に術後出血、創部感染、創部の離開、更に稀に無気肺、肺塞栓症、深部静脈血栓症、肝機能障害、脳梗塞などがあります。また、センチネルリンパ節生検(又は腋窩郭清)の影響で、患側上肢にしびれ、むくみが出ることがあります。
  3. 代替的方法の有無、内容
    現在の乳がんの標準治療で手術を避ける方法はありません。
  4. 鎮静の方法、鎮静に伴う危険、合併症および施行後の予測
    全身麻酔、または静脈麻酔薬などを用いて鎮静を行います。危険として、呼吸機能の抑制(バック呼吸補助、気管内挿管による人工呼吸)・心機能の抑制(昇圧剤の投与)、合併症として、アレルギー反応(抗アレルギー薬投与)、施工後の予測として鎮静の遷延(鎮静拮抗薬投与)などがあります。
  5. 手術、処置、検査、治療行為に伴う疼痛の見込みと管理方法
    疼痛がある場合には適切な方法で対処します。
  6. その他
    病理結果がでるまで約2週間程かかります。

令和02年08月 日

乳腺外科 医師 署名


病院 病院長 殿

私は、担当医 医師から十分な説明を受け、質問にも答えていただきましたので、上記の呪術・治療・検査・処置等を受ける事に同意いたします。

また、緊急・予想外の状況が発生した場合は、最善と考えられる緊急処置を受ける事にも同意いたします。

で、この下の住所、署名欄に記入して、入院日に提出。

やはり、打ち込んでよかった。あらためてシンプルに理解ができた。

コメント